令和3年 トヨタ GR86 スマートキー紛失復旧研究


おはようございます。秋田イモビサービスの鎌田です。

そういえば、確定申告の時期でしたね。

今年は確定申告時期開始後すぐに完了しましたので、気が楽です。

むしろ大変だと思うのは年末年始に行っている棚卸しが膨大だという事ですね。

もっと効率よく棚卸し出来るように少しづつ工夫して行きたいと思います。

 

さて、今回は実作業でなく、将来の為の研究の一つです。

メーカーから新しい車が発売されると、仕事柄その車がどんな鍵のシステムなのかが気になります。

スペアキーの作製はどうやって行うのか。鍵を全て紛失した場合にどうやって復旧するか。

手法の研究を色々と行っています。

今回はGR86(ZN8)のスマートキー紛失復旧の手法研究に少し成果が出ましたのでご紹介です。

2025年3月現在は簡単には紛失復旧出来ません。


まずGR86のスマートキーコンピュータです。

BRZ(ZD8)と品番も同じです。スバルロゴも入っています。

令和3年式の初期の廃車になった車のものを2年前に購入し、定期的に研究していました。


中身はこんな感じです。

スバルのスマートキーコンピュータの高年式のタイプはこの様なアンテナが基盤にあります。(車種によっては見た目同じでも初期化が出来るんですが、GR86のコンピュータは現在出来ません。)


載っかっているMCUはルネサスのR7F701024です。

イモビライザーの業界では一昨年前ほどからV850と一緒に話題のRH850プロセッサってやつですね。

このコンピュータを手に入れてから定期的にデータを読み出せないかトライしていました。

基盤の表と


裏側に配線を行って、データ読み出したところ。。。

読み取れました!

今まで何度か行っていたのですが、うまく読み出せませんでした。

今回はうまく行きました。(読めなかった理由がようやく分かりました。)

そのデータからスマートキーのイモビライザーデータを復元してみます。

 

復元したデータをキーデータを読み取る機材で読むと。


それっぽいデータになりました。

読み出したデータ上のIDと同じになっていますので、これでエンジン始動出来るかもしれません。

ただ、エンジン始動出来るかもしれませんが、紛失復旧が完了する訳ではありません。

次の壁があります。ただ、次の壁は現車が無いと検証が出来ません。

これはまた別の機会への課題です。

今回このスマートキーコンピュータからのデータ読み出しですが、現場での作業としてはちょっと厳しそうです。

特に米粒よりもっと小さいコンデンサを基盤から外す作業が問題で、弾いたりするとどこに行ったか分からなくなります。

出来れば一旦コンピュータを持ち帰り事務所で落ち着いて作業したいです。

ここまで大変な思いをして行う作業ですが、数年後には驚くほど簡略化出来たりする事があります。

技術の進歩ですので仕方がないですが、その時代時代で最適な術でやっていくしかありません。

(ちなみに現行クロストレックGU系も同じようなスマートキーコンピュータのようですので、同じ方法で行けないかな~と思っています。)

この様な研究を色々な車種で並行しながら少しづつ行っています。

今回はここまでとなります。

それではまた次のブログで。

 

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