令和6年 スズキ ワゴンRスマイル スマートキー紛失復旧研究

おはようございます。秋田イモビサービスの鎌田です。

ついに家から1km位のところでも熊が目撃されるようになりました。

家の外に居るときも気をつけないといけないです。

 

さて、今回はたま~に投稿している、研究シリーズです。

その一つの結果が出ましたのでご紹介です。

スズキのスマートキーの車(鍵タイプもかもです。)で令和4年~5年くらいから、スペアスマートキーの登録は問題ないのですが、スマートキーの紛失時の登録が今までの方法では出来ないようになっています。(車種によって時期はまちまちです。)

MK53Sスペーシアの場合は令和3年12月の3型以降は出来なくなっています。

この何かしらの対策がされたタイプに関してはディーラー様と同様にコンピュータ交換する方法でしか復旧のしようがありませんでした。

コンピュータ交換ですと、まずコンピュータの取り寄せに日数が掛かります。即日鍵を作製して車を動かせるようには出来ません。

費用もコンピュータを交換するので安くは無いです。

まだ、新しい年式の為、全てのスマートキーを紛失したという状況がそんなにあるわけではないのですが、たまに話があるのと、今後は増えて来るはずですので、コンピュータ交換を行わないで復旧する対応策を模索していました。

仲のいいお仲間の業者様と情報交換したり、その対策されたコンピュータを買い集めて研究をしていました。


ここにあるのが全てではなく、まだ他にもあります。

色々なデータを見ていたら、とある時に閃きまして、それを試してみたら一気に復旧する方法が見えて来ました。

そして、今月半ば辺りに実車での検証を残すのみの状態になりました。

 

そんな中、前にワゴンRスマイルのスマートキー登録を行った車屋さんでスペアキー作製作業を行っていましたら、また新たなワゴンRスマイルが入荷していました。

しかも、令和6年式のかなり新しい車です。

ダメ元で、「この車2~3時間程借りることって出来ますか?」と相談してみました。

「いいよ~。試したいことあるならやってみて。ただ壊さないでね。」との事でした。

日程を調整して後日、実車をお借りして検証しました。

このお借りしたワゴンRスマイルは現在2つのスマートキーが付いていましたが、スマートキーが全く無い状態からの復旧を想定していますので、元々あるスマートキーは一旦別のところに置いておきます。

エンジンが掛けられない事を確認し、今回新たに考えた手法を試してみます。

流石に内容は書けませんが、作業を開始して1時間半後。


スマートキーが無い状態から新たに別のスマートキーを登録出来ました!

(この画像だけだと全然分かりませんね。)

エラー等も確認しましたが、問題ありませんでした。

今回、自分がリストアップした色々な検証も一緒に行いましたので、時間が掛かりましたが、慣れれば鍵開け作業からでも1時間以内に作業完了も可能かと思います。(ただ、今までのやり方で出来るタイプと新しいやり方でないと出来ないタイプの境目が分からず、今までのやり方で作業して駄目だったら、新しいやり方でと作業すると1時間半位掛かりそうな気もします。)

道具も専用の道具などではなく、結構汎用的な道具で何とか出来ました。(いずれ各機材も対応しそうな気はしていますが、それまではこの方法で何とか出来ますね。各機材で対応出来るようになれば、そちらの方がきっと簡単だと思います。)

今回令和6年式ワゴンRスマイル(MX81S/91S)の紛失復旧は出来ました。

同様のシステムや似ているものを確認したところ令和4~5年以降の車種で

MA27S/37S/47S系ソリオ

MK33V/53S系スペーシア

JB64W/JB74W系ジムニー(シエラ)

MH35S/55S/85S/95S系ワゴンR

MR52S/MR92S系ハスラー

MN71S系クロスビー

が、この手法で紛失復旧出来る可能性がありそうです。

 

他にもZCDDS/ZCEDS/ZDDDS/ZDEDS系のスイフトはまた別のシステムでして、これはこれで別途研究が必要そうです。

更にMK54S/94S系の現行スペーシアはその上を行く新システムだと分かりましたが、研究するにはまだ時間が掛かりそうです。

 

今回、一定の成果が出せましたが、協力や相談に乗って頂いたお仲間のお陰です。本当にありがとうございます!

相談しながら、研究を進めて行くと話を整理出来ますし、一人では無いからと頑張れます。モチベーションも保てます。

また、車両を貸して頂いた車屋さん、ありがとうございました。

後で、しっかりお礼の気持ちを見せたいと思います。

貸して頂いたワゴンRスマイルは最後に元のスマートキーを再登録して、元々の状態に戻しておきました。

 

まだまだ、作業効率化のツールの作製や更なる研究は続けますが、ワゴンRスマイルのスマートキー、追加も紛失も対応可能です。

また、他に高年式のスズキ車のスマートキーの紛失もご相談下さい。車種によっては対応可能かもしれません。

 

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令和3年 トヨタ GR86 スマートキー紛失復旧研究

おはようございます。秋田イモビサービスの鎌田です。

そういえば、確定申告の時期でしたね。

今年は確定申告時期開始後すぐに完了しましたので、気が楽です。

むしろ大変だと思うのは年末年始に行っている棚卸しが膨大だという事ですね。

もっと効率よく棚卸し出来るように少しづつ工夫して行きたいと思います。

 

さて、今回は実作業でなく、将来の為の研究の一つです。

メーカーから新しい車が発売されると、仕事柄その車がどんな鍵のシステムなのかが気になります。

スペアキーの作製はどうやって行うのか。鍵を全て紛失した場合にどうやって復旧するか。

手法の研究を色々と行っています。

今回はGR86(ZN8)のスマートキー紛失復旧の手法研究に少し成果が出ましたのでご紹介です。

2025年3月現在は簡単には紛失復旧出来ません。


まずGR86のスマートキーコンピュータです。

BRZ(ZD8)と品番も同じです。スバルロゴも入っています。

令和3年式の初期の廃車になった車のものを2年前に購入し、定期的に研究していました。


中身はこんな感じです。

スバルのスマートキーコンピュータの高年式のタイプはこの様なアンテナが基盤にあります。(車種によっては見た目同じでも初期化が出来るんですが、GR86のコンピュータは現在出来ません。)


載っかっているMCUはルネサスのR7F701024です。

イモビライザーの業界では一昨年前ほどからV850と一緒に話題のRH850プロセッサってやつですね。

このコンピュータを手に入れてから定期的にデータを読み出せないかトライしていました。

基盤の表と


裏側に配線を行って、データ読み出したところ。。。

読み取れました!

今まで何度か行っていたのですが、うまく読み出せませんでした。

今回はうまく行きました。(読めなかった理由がようやく分かりました。)

そのデータからスマートキーのイモビライザーデータを復元してみます。

 

復元したデータをキーデータを読み取る機材で読むと。


それっぽいデータになりました。

読み出したデータ上のIDと同じになっていますので、これでエンジン始動出来るかもしれません。

ただ、エンジン始動出来るかもしれませんが、紛失復旧が完了する訳ではありません。

次の壁があります。ただ、次の壁は現車が無いと検証が出来ません。

これはまた別の機会への課題です。

2025年10月4日追記

この次の壁がもしかしたら何とかなる可能性が出てきました。

作業してみないと分かりませんが、紛失の話があれば受けてみたいと思います。

追記終わり

今回このスマートキーコンピュータからのデータ読み出しですが、現場での作業としてはちょっと厳しそうです。

特に米粒よりもっと小さいコンデンサを基盤から外す作業が問題で、弾いたりするとどこに行ったか分からなくなります。

出来れば一旦コンピュータを持ち帰り事務所で落ち着いて作業したいです。

ここまで大変な思いをして行う作業ですが、数年後には驚くほど簡略化出来たりする事があります。

技術の進歩ですので仕方がないですが、その時代時代で最適な術でやっていくしかありません。

(ちなみに現行クロストレックGU系も同じようなスマートキーコンピュータのようですので、同じ方法で行けないかな~と思っています。)

この様な研究を色々な車種で並行しながら少しづつ行っています。

今回はここまでとなります。

それではまた次のブログで。

 

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